パプリカの味をもう一度
後輩だと思っていた奴が先輩だったり、先輩だと思っていた奴が後輩だったり。
水野はいつも勘違いをしてしまう。
もう勘違いはしたくないと思った矢先、水野はまた勘違いをした。
勘違いというのは身近なものであるほど、気づいた時のショックは大きい。今回の水野のそれも、それだった。
ある日の晩、水野の食卓の上にはいつものように白飯、味噌汁、野菜炒め、サラダ、キムチが置かれていた。
サラダの横にはドレッシングが置かれている。
ラベルには枝豆と黄色いパプリカの写真が載せられている。水野はパプリカが好きなのだ。
水野がサラダにドレッシングをかけようと手にした時、水野の視線はそのドレッシングのラベルで動かなくなった。
水野が見たものは、、、
写真の右下には小さな文字で、「おすすめ食材例」と書いてある。
ドレッシングには黄色いパプリカも枝豆も入っていなかった。
あ、また、、、